こんにちは、川上技建です🌳
北海道の苫小牧市で住宅の新築工事、リノベーション工事、リフォーム工事、アパートなどの設計・施工を手がけています。
せっかく建てた大切な家で、いつまでも快適に暮らしたいですよね。カビ対策を怠ると、家の傷みや健康リスクにつながることがあります。特に、高気密・高断熱の住宅は湿気がたまりやすいため、日頃の対策が大切です。
そこで今回は、創業35年以上の実績を誇る川上技建が、注文住宅のカビ対策について、以下のポイントを具体的にわかりやすく解説します。
カビのない快適な住まいを維持するために、ぜひ参考にしてみてください。
「注文住宅について相談したい」という方は、ぜひ川上技建までお気軽にお問い合わせください。
▼目次
結露によってカビが発生するのはなぜ?
せっかくこだわって建てた家も、窓や壁に結露が発生し、そのまま放置するとカビの温床になってしまいます。では、なぜ結露が発生し、カビへとつながるのでしょうか?
- 結露ができるのはなぜ?よくある原因とは
- カビが生えやすい家とは?見逃しがちなポイント
ここでは、それぞれの原因を詳しく解説します。
結露ができるのはなぜ?よくある原因とは
結露は、空気中の水蒸気が冷たい場所で急激に冷やされることで発生します。冬場、窓ガラスや玄関ドアの表面が濡れているのを見かけたことはないでしょうか。これは、主に以下の2つの要因が関係しています。
1.温度差
室内と室外の温度差が大きいほど、結露が発生しやすくなります。冬場は暖房を使うため、室内の空気は暖かくなりますが、窓や玄関の表面は外気の影響を受けて冷えたままです。そのため、暖かい室内の空気が冷たい窓に触れると急激に冷やされ、水滴が生じます。
2.高い湿度
湿度が高いと、空気中の水蒸気の量が増え、結露が発生しやすくなります。特に冬は暖房をつけたまま窓を閉め切ることが多く、換気が不足しがちです。そのままでは、湿気がこもり、温度差のある場所で結露が発生しやすくなります。
また、料理中や入浴後、加湿器の使いすぎも湿度を上げる要因になります。特にキッチンや浴室付近の窓は湿気が多く、結露が発生しやすいので、こまめに換気を行いましょう。
カビが生えやすい家とは?見逃しがちなポイント
結露が発生すると、そこに溜まった水分が原因でカビが発生しやすくなります。カビは、特定の条件が揃うと急速に繁殖するため、早めの対策が重要です。
<見逃しがちなポイント>
1.高い湿度
カビは湿度70%以上の環境で活発に繁殖します。結露が頻繁に発生する場所では湿度が高くなりやすく、カビが発生しやすい環境になります。特に、クローゼットや押し入れのような換気が不十分な場所では、湿気がこもりやすいため注意が必要です。
2.ホコリや汚れの蓄積
湿った壁や床にホコリが溜まると、カビの栄養源となり、繁殖しやすくなります。特に、窓のサッシや壁の角、カーテンの裏側などは湿気が溜まりやすく、気づかないうちにカビが広がることがあります。
3.結露の放置
窓の結露を拭かずに放置していると、水分が蓄積され、カビの温床になります。特に、木製の窓枠やカーテンの裾に水滴がついたままになっていると、カビが発生しやすくなります。
4.換気不足
換気が不十分な場所では、湿気がこもり、カビが発生しやすくなります。特に、窓を開ける習慣がない部屋や、家具を壁にぴったりつけている場所では、空気の流れが悪くなり、湿気が逃げにくくなります。
5.カーテンの汚れ
窓の結露によってカーテンが濡れた状態が続くと、カビの発生源になりやすいです。特に、厚手のカーテンは乾きにくく、放置すると黒カビが発生しやすくなります。
高気密・高断熱の注文住宅はカビが発生しやすい?
高気密・高断熱の住宅では、換気が不十分だと湿気がこもり、室内の湿度が上昇します。その結果、結露が発生しやすくなり、カビのリスクが高まります。
では、高気密・高断熱住宅とはどのようなものなのか、また、なぜカビが発生しやすいと言われるのかを詳しく見ていきましょう。
そもそも高気密・高断熱の注文住宅とは?
高気密・高断熱住宅とは、室内の温度を一定に保つために気密性と断熱性を高めた住宅のことです。家のすき間を極力減らし、断熱材をしっかりと施工することで、外の気温の影響を受けにくくしています。
この住宅の大きなメリットは、夏は涼しく冬は暖かい室内環境を維持しやすいことです。冷暖房の効率が高まり、省エネにもつながります。近年は、多くの注文住宅で高気密・高断熱が採用されています。
しかし、快適性の裏側には「空気の入れ替えがしにくい」という特徴もあります。換気が不十分だと湿気がこもり、カビが発生しやすい環境になってしまうのです。
高気密・高断熱の注文住宅でカビが発生しやすい理由
高気密・高断熱住宅では、建物の気密性が高いため、自然な空気の流れが生まれにくくなります。そのため、室内に発生した湿気が逃げにくくなり、湿度が高まりやすくなるのです。特に、以下のような条件が重なると、カビが発生しやすくなります。
1.換気不足による湿気のこもり
高気密・高断熱住宅には24時間換気システムの設置が義務付けられています。しかし、電気代を気にして換気を止めてしまったり、フィルターの掃除を怠ったりすると、湿気が溜まりカビが発生しやすくなります。
2.水回りの湿気
キッチンや浴室、洗面所などの水回りは、もともと湿気が多く発生する場所です。換気が不十分だとカビが発生しやすくなります。
高気密・高断熱住宅のメリットを活かしながら、適切な換気と湿気対策を行うことが、カビを防ぐポイントです。
カビを放置すると起こる3つのリスク
カビは見た目の問題だけでなく、家や健康にも深刻な影響を及ぼします。特に、湿気がこもりやすい高気密・高断熱住宅では、一度カビが発生すると広がりやすいため注意が必要です。
「少しのカビなら大丈夫」と思って放置すると、知らないうちに家の寿命が縮み、健康にも悪影響を及ぼすことがあります。
ここでは、カビを放置すると起こる3つのリスクを詳しく解説します。
リスク1.家屋の劣化
カビが発生すると、家の構造部分や内装に悪影響を及ぼします。特に、結露が多い窓周辺や湿気がこもりやすい壁や床は、長期間カビが繁殖すると劣化が早まってしまいます。
<窓ガラス周辺の劣化>
結露が頻繁に発生する窓ガラスの周辺では、サッシや巾木(はばき)、壁紙などの素材が湿気を吸収し、傷みやすくなります。放置すると、壁紙が剥がれ、サッシの金属部分が腐食することがあります。
<木材の腐食による家の寿命短縮>
木造住宅の場合、湿気が木材に染み込むことで、柱や梁(はり)などの重要な構造部分がカビの影響を受け、徐々に劣化していきます。特に、天井や壁、床などの見えない部分でカビが広がると、気づかないうちに家の寿命が縮んでしまいます。長く住み続けるためには、早めの対策が必要です。
リスク2.シロアリの発生
シロアリは湿度が高い場所を好むため、カビが発生している場所は格好の餌場になりやすいです。カビによって木材が弱ると、シロアリが侵入しやすくなり、家の基礎部分が大きなダメージを受ける可能性があります。
<シロアリ被害が進むとどうなる?>
シロアリは、木材の内部を食べながら広がっていくため、一度侵入されると被害はどんどん拡大します。柱や床下の木材がシロアリに食べられると、家の耐久性が大幅に低下し、最悪の場合、家が倒壊するリスクもあります。
カビが発生している場所はシロアリの温床になりやすいため、こまめに点検し、湿気対策を徹底しましょう。
リスク3.健康被害
カビが繁殖すると、目に見える部分だけでなく、空気中にも胞子が飛散します。これを吸い込むことでアレルギー症状や呼吸器系のトラブルを引き起こすことがあります。
<カビによる健康被害の例>
・アレルギー症状(くしゃみ、鼻水、目のかゆみ)
・気管支炎や喘息の悪化
・皮膚炎やかゆみ
・免疫力の低下による体調不良
「少しのカビだから大丈夫」と油断せず、こまめな換気・湿気対策・掃除を習慣化し、家と家族の健康を守りましょう。
住宅を守る8つのカビ対策
カビは、一度発生するとどんどん広がり、家にも健康にも悪影響を及ぼしますが、毎日のちょっとした工夫で、カビのリスクを大幅に減らせます。
ここでは、住宅をカビから守る7つの対策を紹介します。
- 除湿機やサーキュレーターを使用する
- 加湿器を使いすぎない
- 定期的に窓を掃除する
- 結露をすぐに拭き取る
- 部屋の温度を上げすぎない
- 結露防止・アルコール除菌スプレーを使用する
- 洗濯物からの湿気に注意する
- カーテンをしめっぱなしにしない
どれもすぐに実践できるものばかりなので、ぜひ試してみてください。
1.除湿機やサーキュレーターを使用する
カビの発生を防ぐには湿度をコントロールすることが重要です。
除湿機を使うと、室内の湿度を快適なレベル(50%前後)に保てます。特に梅雨の時期や冬場の結露が多い時期は、除湿機が大活躍します。
また、サーキュレーターを窓際に向けて風を送ることで、空気が流れ、湿気がこもりにくくなるため、クローゼットや押し入れなど、湿気がこもりやすい場所には、小型の除湿機やサーキュレーターが効果的です。
2.加湿器を使いすぎない
冬は乾燥対策として加湿器を使うことが多いですが、加湿しすぎるとカビの原因になります。湿度は50%程度が適切とされ、それ以上になるとカビが繁殖しやすくなります。加湿器はタイマーを設定し、使いすぎに注意しましょう。また、湿度計を設置すると、今の湿度が適切かひと目でわかります。
3.定期的に窓を掃除する
窓についたホコリや汚れはカビの栄養源になるため、こまめな掃除が大切です。食器用洗剤を薄めた液で拭くと、汚れを落としながら結露対策にもなります。
また、サッシの溝に水が溜まりやすいため、古い歯ブラシで汚れをかき出すと、より効果的にカビを防げます。
4.結露をすぐに拭き取る
結露は放置せず、すぐに拭き取りましょう。拭くときは、下から上に向かって拭くと、より効果的に水滴を取り除けます。
5.部屋の温度を上げすぎない
暖房を効かせすぎると、室内の空気が暖まりすぎて、外との温度差が大きくなり、結露が発生しやすくなります。
6.結露防止・アルコール除菌スプレーを使用する
窓の結露対策には、市販の「結露防止スプレー」やアルコール除菌スプレーが効果的です。
結露防止スプレーは、結露を予防でき、こまめにスプレーすると、カビのリスクを大幅に減らせます。
アルコール除菌スプレーは、カビの発生を抑え、すでに生えたカビの広がりも防げます。窓枠やサッシ、カーテンの裾など、湿気がこもりやすい場所には、定期的にスプレーしましょう。
お風呂場やキッチンなどの湿気が多い場所では、カビ防止効果のあるアルコールスプレーが効果的です。
7.洗濯物からの湿気に注意する
結露といえば冬の寒い時期に起こるものと思われがちですが、実は夏場も油断できません。特に注意したいのが、部屋干しによる湿気です。
夏は急な雨や気温の高さから、室内で洗濯物を干す機会が増えます。しかし、洗濯物が乾く際には大量の水分が空気中に放出され、室内の湿度が一気に上昇します。これが原因で窓や壁の表面温度との差が生まれ、結露を引き起こすことがあるのです。
夏場は乾燥機を使うなどの工夫をしましょう。
8.カーテンをしめっぱなしにしない
カーテンを長時間閉めっぱなしにしていると、窓とカーテンの間に湿気がこもりやすくなります。特に気密性の高い注文住宅では、室内の温かい空気と窓ガラスの冷えた表面との温度差によって、この隙間に結露が発生しやすい環境が生まれます。
日中はできるだけカーテンを開けて空気を循環させ、湿気がこもらないよう心がけましょう。また、カーテンの素材にも着目し、通気性の良いものを選ぶと、湿気の逃げ場ができ結露リスクを軽減できます。
カビが発生した場合のお掃除方法
どんなに注意しても、カビが発生することがあります。「見つけたらすぐに掃除する」ことが、カビを広げないポイントです。
カビは発生した場所や素材によって掃除方法が異なります。
ここでは、窓・カーテン・壁にカビが発生したときの適切な対処方法を紹介します。
窓にカビが発生した場合
窓は結露が発生しやすく、特にサッシやゴムパッキンにカビがつきやすい場所です。早めに対処すれば、簡単に落とせます。
<カビが軽い場合(初期段階)>
- 中性洗剤を水で薄め、布に含ませて拭き取る
- サッシの溝など細かい部分は歯ブラシを使うと効果的
<カビが取れにくい場合>
- ゴムパッキンやサッシに根付いたカビは、市販のカビ取り剤を使用する
- 使用後はしっかり水拭きし、乾燥させる
<再発防止のポイント>
- 掃除後、アルコールを吹き付けるとカビの再発を防げる
- 定期的に窓を開けて換気し、湿気を溜め込まないようにする
カーテンにカビが発生した場合
カーテンは窓の結露による湿気を吸収しやすく、気づかないうちにカビが生えてしまうことがあります。特に厚手のカーテンは乾きにくく、カビが生えやすいので注意が必要です。
<カビの取り方>
- 漂白剤を使って洗濯する(※素材に適しているか確認する)
- 洗濯前にカビの部分に漂白剤を薄めた液をつけ、10〜15分浸けておくと落ちやすくなる
- 洗濯はぬるま湯を使い、しっかりすすぐ
乾いた後、アルコールを吹き付けるとカビの再発防止になります。
壁にカビが発生した場合
壁のカビは、表面だけでなく内部にも広がることがあります。特に、雨漏りや壁内部の結露が原因の場合、表面を掃除しても再発することがあります。
<カビが軽い場合(初期段階)>
- 中性洗剤を水で薄めた液を布につけ、優しく拭き取る
- 壁紙を傷めないように、力を入れすぎずに拭くのがポイント
<カビが落ちにくい場合>
- アルコールを含ませた布で拭く
- 漂白剤は壁紙を変色させることがあるため、目立たない部分で試してから使う
カビが繰り返し発生する場合は、壁の内部でカビが繁殖している可能性があるため、早めに専門業者に相談しましょう。
まとめ|快適な家に長く住むためにカビ対策をしっかりしよう!
カビは家の劣化や健康被害につながるため、適切な対策が重要です。結露の拭き取りや換気の徹底、除湿機の活用など、日頃の工夫でカビの発生を抑えられます。万が一発生してしまった場合も、早めの掃除と再発防止策を行うことで被害を最小限に抑えられます。
カビのない快適な住まいを維持するためにも、日々のケアを心がけましょう!
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そのような不安をお持ちの方はぜひ川上技建にお問い合わせください。
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