注文住宅を建てる際にしたい虫対策!北海道に多い虫も紹介

こんにちは、川上技建です🌳

北海道の苫小牧市で住宅の新築工事、リノベーション工事、リフォーム工事、アパートなどの設計・施工を手がけています。


北海道は他の都府県よりも虫が少ないと言われていますが、実際に住んでみると、さまざまな虫に悩まされることがあります。北海道で注文住宅を建てる際は、建築の段階で対策を講じることが大切です。


そこで今回は、創業35年以上の実績を誇る川上技建が、注文住宅の虫対策について、以下のポイントを具体的にわかりやすく解説します。



北海道に多い虫や戸建て、賃貸住宅で有効な虫対策も紹介するので、参考にしてください。

注文住宅のご相談は、ぜひ川上技建までお気軽にお問い合わせください。



▼目次


北海道に多い虫とは?発生原因や時期

 ハチ類

 ガ類

 雪虫

 カマドウマ

 ダニ

 シロアリ

 カメムシ

北海道で注文住宅を建てる際に行いたい虫対策

 気密性の高い注文住宅を建てる

 床断熱を導入する

 建材に防蟻処理を行う

 照明をLEDにする

北海道の戸建てや賃貸住宅で有効な虫対策

 誘香液や虫取り器を設置する

 換気をして湿度を下げる

 虫が好む樹木や植物を植えない

 専門業者に依頼する

北海道の虫対策では気密性や断熱性が重要




北海道に多い虫とは?発生原因や時期


まずは、北海道で問題になりやすい虫の発生原因や時期、人体への影響を紹介します。



効果的な対策を行うために、それぞれの虫の特性を把握しておきましょう。



ハチ類


北海道には11種類のマルハナバチが生息しており、在来のマルハナバチ(エゾオオマルハナバチなど)のほか、スズメバチ、アシナガバチなど、さまざまな種類の蜂が生息しています。


ハチに注意すべき時期は、働きバチが巣作りを始める5〜6月頃からです。ハチの巣を早期発見できれば、巣が大きくなる前に駆除できます。


7〜9月頃は、巣づくりや子育てのために活動が活発になります。巣が大きくなり、スズメバチが多くなると、刺されるリスクが高まるため注意が必要です。


参考:ハチに注意!~ハチに刺されないために~/札幌市



ガ類


北海道の一部地域には、ガ類のドクガやクスサンが生息しています。これらは、幼虫時に毒針を持ち、皮膚に触れると皮膚炎の原因になるので注意が必要です。


特に、クスサンは2023年に札幌市で大量発生してニュースで報道されるなど、北海道では毎年問題になっています。



雪虫


北海道では、秋から冬にかけて綿毛のような雪虫が発生します。雪虫が大量発生すると、衣類や髪、皮膚などに付着する恐れがあり、洗濯物が外に干せないなどの弊害が生じます。


悪臭の原因になるだけでなく、アレルギー反応を起こすなど人体への影響もあるため、雪虫が発生する時期には対策が必要です。



カマドウマ


馬のように飛び跳ねるため、「カマドウマ」と名づけられました。毒性はありませんが、長い触覚やまだら模様などの特徴から、嫌悪感を抱く人が多いです。


腐った木や石の下、床下、地下室などの、涼しくて暗い、湿気が多いところを好みます。



ダニ


北海道の住宅は、冬の寒さ対策のため、高断熱化・高気密化しています。そのため、、高温多湿な環境を好むダニが発生しやすいです。


特に、マダニはライム病や回帰熱、ダニ媒介脳炎、重症熱性血小板減少性症候群(SFTS)など媒介感染症の原因になるので注意しなければなりません。


マダニは比較的大型のダニで、通常は屋外に生息するため、住宅内で繁殖するダニとは異なります。しかし、住宅内で繁殖した場合、ペットや人の血を吸うことがあり、感染症の危険性が高まるので対処が必要です。


参考:ダニ媒介感染症について - 保健福祉部感染症対策局感染症対策課



シロアリ


シロアリは木材の内側・中心側から食害する傾向にあります。住宅の構造に重大なダメージを与え、建物の耐久性を低下させ、倒壊の危険性が高まるので注意が必要です。


2018年に北海道で起きた胆振東部地震の際、シロアリ被害によって倒壊した木造住宅が厚真町やむかわ町で確認されました。シロアリは新築から5年程度経過した頃に食害するため、築5年以上の住宅では警戒しなければなりません。



カメムシ


北海道では、クサギカメムシやエゾアオカメムシなどのカメムシが多く発生します。


クサギカメムシは、寒冷地に適応する性質があり、越冬のために住居内に侵入する虫です。全身が濃い茶褐色のまだら模様になっており、強い臭いを発するため、不快害虫として知られています。


エゾアオカメムシは、青色や緑色をしており、平らな背中と盾のような甲羅が特徴的です。

人体に直接的な毒性はないものの、分泌液が皮膚に付着すると、ヒリヒリとした痛みや赤みが生じることがあります。




北海道で注文住宅を建てる際に行いたい虫対策


虫の影響を受けないためには、住宅を建てる段階から対策を行うのが効果的です。

ここでは、北海道で注文住宅を建てる際にできる虫対策を紹介します。



具体的にどのような対策が有効かを理解しておけば、注文住宅の依頼先に要望が伝えやすくなります。



気密性の高い注文住宅を建てる


北海道に多い虫は、比較的小さいものが多いため、家の隙間から侵入しやすいです。

気密性の高い注文住宅を建てれば、隙間が少なくなり、虫が侵入するのを防げます。


また、高気密・高断熱の住宅では、湿度管理がしやすく、ダニ対策にも効果的です。


住宅の気密性能を評価する指標の1つに、C値があります。C値が低いほど気密性が高く、虫が侵入する隙間が少ないことを表します。

川上技建のC値は、札幌の札幌版次世代住宅基準の0.5を満たしている「0.5㎠/㎡」です。


C値と高気密住宅の基準については、以下の記事で詳しく解説しています。


内部リンク:C値と高気密住宅の基準とは?~川上技建の高気密住宅~



床断熱を導入する


床断熱は、北海道の寒さ対策だけでなく、シロアリ対策にも役立ちます。

注文住宅で床断熱を導入し、基礎内が常時換気されている状態にすれば、湿気や水分が溜まりにくくなり、シロアリが発生しにくいです。


さらに、床断熱は地面と土台が基礎コンクリートで分けられているため、シロアリが床組木材に到達するのを防ぐ効果があります。



建材に防蟻処理を行う


注文住宅を建てる際の防蟻処理も、シロアリ対策の1つです。

具体的には、住宅の木部(土台や柱、梁など)や基礎部分、床下などに、薬剤を塗布・散布する工程が挙げられます。


木造住宅に関しては、建築基準法で「地面から1メートル以内の部分に防蟻措置を講じること」が定められています。5年ごとの再処理が推奨されているため、定期メンテナンスも必要です。



照明をLEDにする


近年主流となっているLED照明は、従来の蛍光灯や白熱灯に比べ、虫が好む紫外線の量が少ないです。そのため、虫が寄り付きにくく、注文住宅でLED照明を取り入れることは、虫対策に効果が期待できます。




北海道の戸建てや賃貸住宅で有効な虫対策


北海道では、戸建てやアパート、マンションなどの賃貸住宅に住んでいる方も多いことでしょう。

ここでは、北海道の戸建てや賃貸住宅で有効な虫対策を紹介します。



建築時に虫対策ができなくても、上記の方法なら後から実践が可能です。



誘香液や虫取り器を設置する


スズメバチなど人体に影響のある虫は、誘香液や虫取り器を設置してトラップを作り、駆除しましょう。


誘香液を利用した虫取り器の作り方は以下のとおりです。

1.1.5リットルもしくは2リットルのペットボトルに誘香液を入れる。

2.ペットボトルに3㎝程度の穴を4カ所開ける。

3.木に吊るしてハチを誘い込む。


誘香液は、水で薄めたはちみつやお酒、酢などで代用できます。


参考:スズメバチにご注意を! | 北海道奥尻町

スズメバチの対策について|北海道 上士幌町



換気をして湿度を下げる


カマドウマやダニなどの高温多湿を好む虫の対策法として、湿度を下げる方法があります。

窓を定期的に開けて換気をする、24時間換気システムを稼働させる、除湿器を使う、などの方法が有効です。

ただし、窓を開ける場合は、虫の侵入を防ぐため、網戸をするのを忘れないようにしましょう。



虫が好む樹木や植物を植えない


雪虫は、トドマツやヤチダモなどの植物を好みます。雪虫対策では、これらの植物を住宅の近くに植えないことが大切です。すでに樹木が植えてある場合、撤去することも検討しましょう。



専門業者に依頼する


北海道の注文住宅・戸建てでハチなどの虫が発生した場合、人体に危険が及ぶ場合があるので、専門業者に依頼した方がよいです。無理に駆除しようとすると、刺される恐れがあるため、危険性がある時は巣に近づいてはいけません。


賃貸の場合、土地・建物の所有者が駆除を行う必要があるため、管理会社や大家さんに相談しましょう。


参考:害虫(蜂、ドクガ等)、害獣(ネズミ)について|北海道苫小牧市




北海道の虫対策では気密性や断熱性が重要


今回は、北海道の注文住宅でできる虫対策をご紹介しました。

北海道の虫対策では、注文住宅を建てる際の気密性や断熱性が重要です。信頼できる建築会社に依頼し、高い気密性を維持する、床断熱を導入するなどの対策を講じましょう。


「注文住宅の相談ってどうしたらいいの…?」

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そのような不安をお持ちの方はぜひ川上技建にお問い合わせください。


川上技建は創業から30年以上、北海道苫小牧市を拠点に活動しています。ご相談から設計・施工まで自社による一貫対応を強みとしています。


伝統工法や最新技術も取り入れながらご要望に合わせたご提案が可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。