こんにちは、川上技建です🌳
北海道の苫小牧市で住宅の新築工事、リノベーション工事、リフォーム工事、アパートなどの設計・施工を手がけています。
日本では、6月から7月にかけて梅雨シーズンですが、北海道には明確な梅雨はありません。しかし、1年のなかでも雨量が多くなるため、注文住宅を建てるのに不安を持っている方は多いことでしょう。
そこで今回は、創業35年以上の実績を誇る川上技建が、北海道で梅雨に注文住宅を建てる際の注意点・失敗しないためのポイントを具体的にわかりやすく解説します。
北海道で注文住宅を検討している方は、ぜひ川上技建までお気軽にお問い合わせください。
▼目次
梅雨に注文住宅を建てても問題はない?
梅雨シーズンに注文住宅を建てると、湿気が木材に影響を及ぼすのではないか?と心配な方は多いと思います。
結論からいうと、梅雨に注文住宅を建てても問題はありません。
梅雨に木造の注文住宅を建てる場合、屋根の完成を優先的に行うので、内部に雨水が侵入するケースはほとんどありません。
ひと昔前は、梅雨に湿気を吸った木材が膨張し、夏に乾燥して歪むといわれていました。
しかし、現在は湿気に強く、防腐加工が施された資材が開発されており、雨の影響を受けにくくなっています。
また、梅雨時期に注文住宅を建てる場合は、乾燥処理された木材を使用するのが一般的です。乾燥処理された木材は水分を吸収しにくいため、梅雨でも問題なく工事が進められます。
木材は注文住宅の完成後、住み始めてからも居住する人によい影響を与えてくれます。
木材は湿気の多い梅雨には水分を吸収し、乾燥しやすい冬には室内に放湿してくれる資材です。
そのため、木造住宅には室内の湿度を適切に保つ「調湿機能」があり、1年中快適な居住空間が実現できます。
木造住宅の魅力については、別の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
内部リンク:環境にやさしい木の家で快適な暮らしを実現!川上技建の木造新築戸建て
梅雨の注文住宅で遅延の可能性がある工事
梅雨に注文住宅を建てる場合、雨天時に次の3つの工事が遅延する可能性があります。
各工事の内容や遅延する可能性がある理由を把握しておきましょう。
基礎工事
基礎工事は、土台として建物を支える「基礎」を造る工事です。
建物の基礎に用いられるコンクリートは、雨水が混ざると強度が低下する可能性があります。そのため、基礎工事でコンクリートを流し込む工程(打設)での雨は避けなければなりません。
上記の理由から、梅雨シーズンでは、基礎工事が遅延するケースがあります。
ただし、打設が終わったあとの雨は、コンクリートの急速な乾燥を防止するのに役立つため、むしろよい影響を与えるでしょう。
コンクリートは、水とセメントの水和反応で固まる性質を持ちます。雨が降ったからといって硬化が妨げられることはないので、心配はいりません。
造成工事
造成工事は、注文住宅を建てる前に、土地を整備するための工事です。
具体的には、土地の形状を整える整地や、地盤を強くする地盤改良、土地の高低差をなくす盛土・切土などを行います。
雨天が続き地面がぬかるみやすくなると、重機の動作がスムーズではありません。
そのため、梅雨の時期は造成工事が遅延しやすくなります。
上棟
上棟は、注文住宅の基礎工事や枠組みが完成したあとに、家の最上部で屋根を支える棟木を取り付ける作業です。
上棟は危険をともなう作業なので、建物の高さによっては、安全ネットを設置して落下事故を防ぎます。良好な視界や足場の安定性が必要ですが、雨天時は視界や足場が安定しません。
事故防止のために工事を中止すると、工期が遅延する可能性があります。
梅雨に注文住宅を建てる場合に注意すべきポイント
通常、建築会社は雨天の工事に十分配慮を行います。しかし、施主のほうでも、どのような対策が必要かを知っておくと安心です。
梅雨に注文住宅を建てる場合、次のポイントに注意しましょう。
基礎
基礎の配筋(鉄筋)は多少の雨なら強度が落ちることはありません。雨に濡れたからといって過剰に心配する必要はないでしょう。
また、コンクリートは強アルカリ性なので、錆を防止する作用があります。
万が一、配筋の表面に錆が生じても、コンクリートで覆われれば錆は進行しにくいです。
しかし、コンクリートを流し込む段階で雨水が入り込むのは避けなければなりません。
コンクリートはセメント・水・骨材の3つの原料で作られています。雨水が入り込むと、水の比率が大きくなり、コンクリートの耐久性に影響を与える可能性があるため注意が必要です。
床
フローリングを支える合板は、雨に濡れても問題はありません。
ただし、強度を維持するには乾燥させる必要があります。
木材が水分を含んだ状態で床の施工を行うと、フローリングが変形しやすいです。また、床鳴りやカビの繁殖にもつながるため、十分に乾燥させましょう。
合板を手で触り、感覚で「乾燥している」と判断するのは好ましくありません。
含水率計を用いて計測し、数値が20%以下になった状態で工事を進める必要があります。
柱・梁
柱・梁などの木材は、濡れても乾燥させてから工事を進めれば問題ありません。乾燥処理された木材であれば、湿気で膨張する心配も不要です。
ただし、水分を含んだまま壁材や石膏ボードで塞ぐと、結露の原因になるので避ける必要があります。着工後、養生して木材を雨から守ることが大切です。
壁
合板や石膏ボードが雨に濡れるのは避けるべきです。これらの資材は、一度濡れるともとに戻らないため、施工会社側で保管に注意しなければなりません。
合板は水を含んで膨張する性質を持ち、ヤニを多く含む場合、乾燥させても表面にヤニが浮いてきてしまいます。
石膏ボードはもろい素材で、水に濡れると簡単に折れてしまうので、雨に晒してはいけません。
また、断熱材も雨に濡れてはいけない資材です。雨に濡れると性能が低下するため、梅雨の時期の保管には注意しましょう。
梅雨の注文住宅で失敗しないためには?
梅雨に注文住宅を建てる場合、失敗しないために、工務店選びでいくつか確認すべき点があります。
- 実績や信頼性があるか
- 梅雨対策がしっかりしているか
- スケジュールは効率的か
工務店の信頼性を計る指標として、梅雨時期の施工実績や累計施工実績が挙げられます。
梅雨に注文住宅を建てた実績があり、累計施工実績が多い工務店を選ぶと安心です。
そして、梅雨対策で重要な適切な資材や施工管理が行われているかを確認しましょう。
雨天時の対策をおろそかにしている工務店は避けた方がよいです。
最後に、梅雨時期には内装工事を優先するなど、スケジュールが効率的かどうかも確認しましょう。柔軟な対応が可能な工務店を選べば、工期が遅れるリスクも減らせます。
北海道で注文住宅を建てるベストシーズンは?
北海道で注文住宅を建てるのに適したシーズンは次の2つです。
また、梅雨は、注文住宅を建てるベストシーズンではありません。
その理由を以下で解説します。
4~5月(春)
北海道の春は穏やかな気候なので、注文住宅を建てるのに最適です。晴れの日が多いため、基礎工事のコンクリート打設もしやすいでしょう。
この時期に注文住宅を建てると、雨以外にも風や積雪の影響を受けないので、工事がスムーズに進みます。
夏は暑さで作業効率が落ちる懸念がありますが、気候がよい春は作業効率も上がり、工事の品質も維持しやすいです。
9~11月(秋)
北海道の秋は夏のじめじめとした暑さが残らないので、注文住宅を建てるのに適しています。過ごしやすい気温なので、作業効率も維持しやすいでしょう。
ただし、北海道の9月は秋雨前線の影響で降水量が多くなるので注意が必要です。
竜巻や突風、台風などの天候の変化が起きやすいため、秋に注文住宅を建てる場合は天気予報のチェックが欠かせません。
冬が近づくと工事が困難になるため、なるべく早い時期に着工するのが望ましいです。
梅雨の時期はベストシーズンでない
北海道苫小牧市の平年(1991〜2020年)の降水量は、5月で130.8㎜、6月で111.6㎜とのデータがあります。東京都・東京(5月:139.7㎜、6月:167.8㎜)や大阪府・大阪(5月:136.5㎜、6月:185.1㎜)と比べても、梅雨時期の降水量が少ないです。
北海道には梅雨がないといわれている代わりに、湿度が高く小雨や曇天が続く蝦夷梅雨があります。
6月に注文住宅を建てることはできますが、ベストシーズンとはいえません。
北海道で注文住宅を建てるベストタイミングについて、最適な気温条件などは以下の記事で詳しく解説しています。
内部リンク:北海道でマイホームを建てるならこの季節!ベストシーズンとは?
まとめ
北海道では、梅雨に注文住宅を建てることはできますが、一部工事に遅延の可能性があります。
また、水濡れに注意しなければならない資材があることも理解しておきましょう。
梅雨に注文住宅を建てるうえで不安な点がある場合や、どの時期に工事を始めるか悩んでいる方はお気軽にご相談ください。
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川上技建は創業から30年以上、北海道苫小牧市を拠点に活動しています。ご相談から設計・施工まで自社による一貫対応を強みとしています。
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