こんにちは、川上技建です🌳
北海道の苫小牧市で住宅の新築工事、リノベーション工事、リフォーム工事、アパートなどの設計・施工を手がけています。
北海道で注文住宅の購入を考えたとき、家の気密性や断熱性を気にする方は多いことでしょう。北海道内でもっとも降雪量が少ない苫小牧市でも、冬の気温は氷点下になります。
家の気密性を決定する要素の1つが「C値」です。高気密な注文住宅とC値には切っても切れない関係性があります。
そこで今回は、創業35年以上の実績を誇る川上技建が、注文住宅におけるC値について、以下のポイントを具体的にわかりやすく解説します。
北海道で注文住宅をお考えの方は、ぜひ川上技建までお気軽にお問い合わせください。
▼目次
注文住宅におけるC値とは?
C値とは、注文住宅における相当隙間面積です。C値が小さいほど住宅の容積に対する隙間の総量が少ないため、気密性が高いといえます。
C値が大きいと住宅の隙間が多いので、空気の出入りも多くなり、冷暖房効率が低下します。反対に、C値が小さいと、冷暖房効率が上がるだけでなく、騒音や有害物質の影響を受けにくいです。寒冷地の北海道では、C値によって冬の快適さが変わるため、なおざりにできません。
以下で、C値の計算方法やUA値との違いをみていきましょう。
C値の計算方法
C値は、家全体の隙間の合計(㎠)÷建物の延床面積(㎡)で算出します。単位は㎠/㎡です。家の隙間には、ドアや窓、壁、天井などの隙間が該当します。
たとえば、隙間の合計が100㎠で延床面積が100㎡なら、C値は1.0です。
上記の計算方法を使えば、C値から隙間面積を逆算できます。
たとえば、延床面積150㎡でC値が1.0の場合、隙間面積は150㎠です。
C値とUA値の違い
C値と混同しやすい数値に、UA値があります。どちらも注文住宅の性能を表す指標ですが、明確な違いがあるので把握しておきましょう。
UA値(外皮平均熱貫流率)は、注文住宅の断熱性能を示す指標です。UA値は、家の外皮(壁、屋根、床、窓)を介して、住宅の熱が外部にどれだけ逃げやすいか・入りやすいかを表します。
UA値が低いほど室内の熱が逃げにくく、外気温の影響を受けにくいため、北海道の厳しい寒さを乗り越えるためには、UA値がとても重要です。
C値とUA値の大きな違いは、C値が注文住宅の完成後に計測しないとわからないのに対し、UA値は設計段階から計算できる点です。
また、2025年4月1日施行の建築物省エネ法で、UA値の努力目標が定められました。
日本は8地域に区分され、それぞれの気候に適したUA値の基準が設けられています。
北海道は1地域(旭川市、釧路市など)と2地域(札幌市、苫小牧市など)に区分され、いずれもUA値基準値は0.46W/㎡・Kです。
北海道で注文住宅を建てる際の目安になるC値の基準値
北海道で注文住宅を建てる際、C値は高気密住宅かどうかの重要な判断基準です。
しかし、C値はUA値のように明確な目標値が定められていないため、目安がわかりにくいでしょう。
以前は、北海道や東北で2㎠/㎡以下、それ以外の地域で5㎠/㎡以下と定められていました。ところが、2009年の省エネ法改正でC値の基準値が除外されたので、現在は明確な数値は定められていません。
そこで、注文住宅を建てる際の目安になるC値の一般的な基準を解説します。
一般的な住宅:10㎠/㎡
「高気密住宅」と表示されていない、一般的な住宅のC値は10㎠/㎡程度です。
たとえば、延床面積が150㎡の注文住宅でC値が10㎠/㎡の場合、建物全体に1,500㎠の隙間があると計算できます。
これを図形で考えたとき、30×50㎝の四角形を想像してみるとわかりやすいです。A3サイズのポスターが30×42㎝ですから、それよりも大きな穴が開いていることになり、気密性が高いとはいえません。
冷暖房効率も低く、外部から有害物質(花粉、黄砂、PM2.5など)が侵入するリスクも高まります。
高気密住宅:1㎠/㎡
「高気密住宅」と表示されている住宅のC値は1㎠/㎡程度です。
たとえば、延床面積が150㎡の注文住宅でC値が1㎠/㎡の場合、建物全体に150㎠の隙間があると計算できます。
これを図形で考えたとき、10×14㎝のはがきサイズとほぼ同じ大きさの穴が開いているのを想像するとわかりやすいです。
一般的な住宅に比べて隙間は大幅に小さいですが、北海道の冬を乗り越えるには不安が残ります。
札幌市次世代住宅:0.5㎠/㎡
令和5年に札幌市が設けた「札幌版次世代住宅基準」では、C値が0.5㎠/㎡の新築住宅をトップランナー基準のプラチナ等級と定めています。
この基準は、2050年に温室効果ガスの実質ゼロを目指す「ゼロカーボンシティ」の実現のために設けられました。
断熱性基準として、C値・UA値・一次エネルギー消費量の3つの指標を要件に定めています。「札幌版次世代住宅基準」に適合していると認められた場合、札幌版次世代住宅に認定されます。
C値が0.5㎠/㎡の注文住宅は最高レベルの気密性を持つため、冷暖房効率が高く、外部からの影響をほとんど受けることがありません。
たとえば、延床面積が150㎡の注文住宅でC値が0.5㎠/㎡の場合、建物全体の隙間は75㎠になります。はがきサイズの半分程度となり、ほとんど隙間が空いていない状態です。
川上技建のC値:0.5㎠/㎡
川上技建が苫小牧市澄川で実施した住宅の機密性能試験では、C値が札幌版次世代住宅基準のトップランナー基準を満たす0.5㎠/㎡という結果が出ました。
川上技建なら、北海道で安心して高気密住宅を建てられます。
C値と高気密住宅の基準、札幌市の取り組みに関しては以下の記事で詳しく解説しています。
内部リンク:C値と高気密住宅の基準とは?~川上技建の高気密住宅~
北海道の注文住宅でC値が低くなるメリット
北海道で注文住宅を建てる際に、C値が低いと得られるメリットを解説します。
以上を把握して、注文住宅におけるC値の重要さを確認しましょう。
冷暖房効率が上がり電気代節約につながる
C値が低いと、冷暖房効率が上がって電気代節約につながります。
北海道の冬は寒いため、C値が高く冷暖房効率が悪いと、暖房を入れても室内がなかなか暖まりません。必要以上に設定温度を上げてしまうケースもあり、電気代も高くなりがちです。
C値が低いと、暖房の効きがよく効果が長持ちするため、適切な設定温度で使用でき、暖房の長時間使用を避けられます。その結果、電気代が削減できます。
室内環境が快適になる
C値が低い注文住宅は、外気温の影響を受けにくくなるため、「夏は涼しく冬は暖かく」が実現できます。
また、外気の侵入を防止し、花粉やウイルス、黄砂、PM2.5などさまざまな物質から隔離できるので、アレルギー症状や喘息などの改善も可能です。
室内環境が快適になり、心理的なストレスや疲労の軽減も期待できるでしょう。
結露を抑えて健康被害を減らせる
C値が低く気密性が高い注文住宅は、結露の発生が抑えられます。
結露は家の内外の温度差が大きい場合に発生しやすいです。C値が高く気密性が低い住宅は、隙間から冷気が侵入し、結露が発生します。結露は、建材や壁の内部に湿気がこもり、建材や建具の腐食が進み、住宅の耐久性を下げる原因です。
結露が抑えられると、カビやダニが発生しにくくなり、健康被害を減らせます。
札幌など北海道の補助金が利用できる
C値が0.5㎠/㎡以下の注文住宅は、札幌版次世代住宅基準の要件を満たすため、札幌版次世代住宅補助制度が利用できます。
札幌版次世代住宅補助制度は、札幌市内の新築住宅が対象の補助金制度です。建売住宅は対象外で、注文住宅のみを対象とします。
補助金額は等級によって異なり、令和7年度はゴールドが180万円、プラチナが220万円です。C値が0.5㎠/㎡以上だと補助金が利用できないので、札幌市で注文住宅を考えている方は注意しましょう。
内部リンク:2025年住宅補助金の最新情報をチェック!北海道の注文住宅で活用しよう
まとめ
C値が低いと、寒冷地の北海道でも一年中快適に過ごせます。注文住宅で高気密住宅を建てるなら、C値を確認しましょう。
川上技建の注文住宅のC値は、札幌版次世代住宅基準の0.5を満たしています。
北海道でC値が低く気密性が高い注文住宅を建てるなら、川上技建にご相談ください。
信頼できる注文住宅のご相談なら川上技建へ!
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「ちょっとした質問でも大丈夫なの…?」
そのような不安をお持ちの方はぜひ川上技建にお問い合わせください。
川上技建は創業から30年以上、北海道苫小牧市を拠点に活動しています。ご相談から設計・施工まで自社による一貫対応を強みとしています。
伝統工法や最新技術も取り入れながらご要望に合わせたご提案が可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。